「歴史的建物の外観や内部空間を保存しつつ、耐震性能を高くする」あるいは「建物の機能を継続しながら、耐震性能を高くする」。そんな一見、矛盾する要望に応える耐震技術が『免震レトロフィット』です。

免震レトロフィットは、既存建物の基礎や中間階に免震層を設け、上部構造を大幅に改修することなく免震化を実現します。
新築の免震建物と同じように、大地震時の安全性を確保するだけでなく、機器や什器等の転倒を防止でき、大地震後も建物機能を継続することが可能です。

施工手順

免震レトロフィット工法の施工手順

(1)建物周囲の付属物を解体し、擁壁の支持杭および山留め壁を構築する

(2)1次掘削後に仮設スラブを打設、建物周囲の付属物を解体し、擁壁の支持杭および山留め壁を構築する

(3)擁壁と仮設スラブを構築し、地震に対する安全性を確保した後、根イブの掘削をすすめる

(4)マットスラブを打設、仮設ジャッキで建物荷重を支持しながら既設杭を切断する

(5)ジャッキを盛替えながら免震装置を設置して、上下の基礎を打設する

(6)仮設ジャッキを撤去、外周の仮設スラブを切断してクリアランス60cmを確保する

免震層をロッカールームとして利用した例

施工実績

東京家政大学附属中高B校舎

工期 1999年4月~2000年3月
建物用途 学校
構造規模 RC造 地上4階、地下1階、塔屋1階
基礎構造 杭基礎
建築面積 996.71平方メートル
延床面積 4,273.08平方メートル
竣工年月 1967年
免震部材 天然ゴム系積層ゴムアイソレータ
鉛ダンパー

愛知県本庁舎

工期 2005年12月~2009年12月
建物用途 事務庁舎
構造規模 SRC造 地上6階、地下1階、塔屋1階
基礎構造 直接基礎
建築面積 4,665.48平方メートル
延床面積 28,314.48平方メートル
竣工年月 1938年3月
免震部材 鉛入り積層ゴムアイソレータ
直動転がり支承
鉛ダンパー
オイルダンパー

四日市市庁舎

工期 2006年4月~2008年3月
建物用途 事務庁舎
構造規模 SRC造、RC造 地上11階、地下2階、塔屋3階
基礎構造 杭基礎
建築面積 2,167.9平方メートル
延床面積 22,755.04平方メートル
竣工年月 1972年1月
免震部材 鉛入り積層ゴムアイソレータ
天然ゴム系積層ゴムアイソレータ
U型鋼材ダンパー

横浜市庁舎

工期 2007年2月~2009年4月
建物用途 事務庁舎
構造規模 SRC造 地上8階、地下1階、塔屋2階
基礎構造 杭基礎
建築面積 2,740平方メートル
延床面積 20,756平方メートル
竣工年月 1959年
免震部材 弾性すべり支承
天然ゴム系積層ゴムアイソレータ
U型鋼材ダンパー

名古屋市本庁舎

工期 2007年3月~2010年1月
建物用途 事務庁舎
構造規模 SRC造 地上5階、地下1階、塔屋4階
基礎構造 直接基礎
建築面積 4,483.94平方メートル
延床面積 25,760.40平方メートル
竣工年月 1933年
免震部材 鉛入り積層ゴムアイソレータ
直動転がり支承
オイルダンパー

建物を使いながらの耐震補強工事 「鋼管コッター工法(R)」